柿渋染め 京都の布団専門店

 
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柿は、私たちに馴染み深いもので、日本を代表する果物の中のひとつと言えます。それに対し、現在では「柿渋」と言うものはあまり知られてはいないようですが、昔は、生活に密着した素材であったようです。古くから庶民の生活の中で日常的に用いられてきた柿渋染めは、高い防水性・防腐・防虫効果をもち、魚網、醸造用絞り袋、染色用型紙や、渋団扇、紙布、和傘など、あらゆる日用品に塗られてきました。柿を未熟な青柿のうちに採取し、粉砕圧搾して得られる渋液を冷暗所で熟成させます。それを何回も塗り重ね天日に干すと、鮮やかな柿渋茶を発色し科学染料にはない独特の風合いになります。又、柿渋は漢方薬としても知られ、タンニンが血圧効果、やけど、二日酔いなどに効くと言われております。また、シックハウスの原因であるホルムアルデヒドを吸着する作用があることも実験されています。ぬくもりのある自然の風合いを末永くお楽しみくださいませ。






ただ、製品の色に関しましては、気象条件や日照度合いによって発色に差が生じますので例えば日数を経た追加のご注文時には、若干の色の差があることは、お含みいただきます様お願いいたします。





 柿渋には異臭がありますが、乾燥後時間が経つにつれ臭わなくなります。木材に塗布した場合は、1・2週間で、かなり薄くなります。自然素材の臭いでもあり、感じ方には個人差があるようです。染色の場合、数日間天日にさらすと、臭いがとれていきます。最近では、精製により無臭の柿渋も作られている様です。


昨年、3月21日、京都市左京区の銀閣寺の近くにある、お店からご相談いただきました…。お店は、自然の水・山・野・の食材を生かしたお料理で話題の空間…。

こだわりのご主人曰く、「今年の秋までで良いから、二階のお座敷用のお座布団の生地を考えておいてもらいたい…。」とのこと。生地屋さんを数軒まわり無地の生地サンプルを手に入れご訪問…。

結果は予想通りボツ…。別に手を抜いているわけでもないのですが、持参したのは既製のマシンプリント。既製の場合は発色性も良く、また織ムラもなく一見"きれい"です。ただ、「あじ」がないんです…。

6月から7月にかけて、日頃の仕事をこなしながら、頭に浮かぶのは前述の生地のこと。衣替えの10月には、「何とか納めんとあかんなぁ・・・。」と思いつつ時間が過ぎていく…。

夏を少し過ぎた日、以前に「暖簾」を作った「柿渋染めの土布」と「茶綿」をご提案…。

ご主人曰く「えぇ感じの生地やね…。でももう少し濃いめの色がほしいなぁ・・・。」

濃い目の色としては、「柿渋」は金属類、特に鉄に反応して少し黒ずむ特長があるので、その事を利用した「鉄焙煎」の色出しも出来るのだが、ご指定の基本色の赤茶色から少しはずれてくる。

染め元と相談し、濃いめに染めてもらう事にした。染色した後、天日干しにすれば太陽の光を吸収し独特の赤茶色に変化していく。
10月頭の納期の事が気になりながら、秋を迎え忙しくなってきた「ふとん屋」に精を出していたところ、加工をお願いしていた○○○さんから電話。
「えぇ色、出ました。今から持っていきますし…。ただチョッと問題があるんです…。」とのこと。「問題ってなんやろ…。」僕が、配達に出ている時に、それは納品されていた。
店に入ったら、何か匂う。何か臭い。
家内曰く、(京都弁)「今、○○○さん、その生地を持ってきてくれはった…。」「○○○さんが店の中、入らはったら、何か匂うし、この人しばらくお風呂入ったらへんのかなぁ…」と真剣に思ったとのこと。
良い色には仕上がったが、この状態
では、お料理を食べに来られたお客様にも、ご迷惑がかかる。
それとあと一つの問題は、少し濃い目の発酵液で染めた結果の「染めむら」の件。仕上がりから数日間、店内や店頭で「におい飛ばし」の毎日が続く。


通常の場合はにおいは3・4日で消える。がっ…納品日が迫ってくるのに、においが飛ばない。9月30日、覚悟を決めて、お店に持参。

ご主人の「えぇ色に仕上がったね…。」の一言で第一関門突破。ただ、1分も経たないうちに、周りの女性陣の鼻がピクピク…。事情をご説明し、染めむらやネップ(手織りのための瘤状の糸隗)に関しては、もちろんご了解いただいたが、においに関しては、お食事されるお客様の事を思うと、この状態ではチョッと具合が…。

数分の沈黙の後、ご主人、一言「新春初めから使うし、それまでで良いから…。」の優しい言葉に救われた。

その後2ヶ月で、水洗いや、薬品を使わずに、におい飛ばしをし、今年の1月初めに無事納品。先日お伺いしたところ、「においはそんなに気にならないよ…」との事で、ひと安心いたしました。



 
 

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