グルーダウン/glue downの目次

グルーダウン

低品質粗悪品にとどまらず危険な羽毛の話

京都「眠むの木」のオリジナル羽毛布団の原毛の状況を確認のため欧州や中国に入ります。この数年来、鳥インフルエンザや新興国の大量需要のため羽毛/原毛価格の高騰を実感します。

良質のマザーグースダウンや品質の良いレギュラーグースダウンは、元々高止まりの感がありますが、今回の問題は、今まで低価格で取引されていたグースやダックダウンに深刻な状況が起こっている事です

業界に携わる者の一人として責任の持てる範囲でお書きします。文責京都「眠むの木」矢持正三

5月に国内の業界組織から気になる書面が届きました。その書き始めは「ここ数年来、中国国内ではグルーダウンを使いダウン率やかさ高、清浄度などの各種品質試験を一時的にすり抜ける細工を行い人体にとって危険性の高い製品が出回っていた。昨年以降羽毛の価格高騰とともに急速にその製品が世界中に出回っている…。」との内容でした。

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IDFB総会

I.D.F.B 国際羽毛協会の総会

羽毛布団やダウンジャケット等を扱う日本国内の業者による組織としては、日羽協(日本羽毛製品協同組合)が代表となります。世界各国の業者組織が加盟しているのが、国際羽毛協会/I.D.F.B(International Down and Feather Bureau)と呼ばれる組織です。

この6月にエストニアの首都タリンにて総会が開かれました。各委員会の会議にオブザーバーとして参加して会議の模様をお聞きする機会を得ました。追々消費者の皆様のお役に立つ情報をご報告させていただきます。

6月3日 技術委員会

6月4日 PRC委員会(public relation comiiittee/広報委員会)

6月5日 市場報告会(欧州・米国・中国・台湾・日本)

グルーダウン

各委員会では活発な意見交換が行われました。技術委員会、PRC委員会は、日羽協の河田敏勝理事長が仕切られ、5日の市場報告会は、山本正雄専務理事によって日本の状況報告が行われました。

各国それぞれ興味深い報告となりましたが、中でも実際にお客様との「接点」となる京都「眠むの木」として気掛かりなのは「グルーダウン/glue down」の現状と検査のプレゼンでした。

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グルーダウン

グルーダウン/glue downとは

「グルーダウン/glue down」につきましては、数年前に問題になった羽毛布団「産地偽装」よりも消費者の皆様にとって健康被害という大変な不利益となる可能性がある内容です。

またグルーダウンは、消費者の皆様にとっても問題ですがそれにもまして、まじめに取り組んでいる羽毛布団販売店にとってもこの上ない迷惑なものと言えます。

※偽装問題に関しましては、関西や関東・全国区のテレビ番組にてコメントをさせていただきました。 (価格コムへのサイトへと行きます)

情報ライブミヤネ屋様・みんなのニュース様・ニュースアンサー様・とくダネ様(順不同)情報の発信まことにありがとうございました。

業界組織からの注意喚起

業界団体からの連絡内容を要約します。

近年、国内の羽毛業界では、原料や製品において「グルーダウン(大量に薬剤を用いた羽毛)」という名称が露出してきた。

ここ数年来、中国国内ではグルーダウンを使いダウン率やかさ高、清浄度などの各種品質試験を一時的にすり抜ける細工を行い人体にとって危険性の高い製品が出回っていた。昨年以降羽毛の価格高騰とともに急速にその製品が★世界中に出回っている。

こういった羽毛製品は、中国で大きな健康被害を起こしただけでなく、ダウンジャケットにおいてヨーロッパ安全基準の100倍の環境ホルモンが検出され問題となった。

できる限り安価な羽毛を作る目的で、安全性を考慮しない薬剤がどんどん開発され、常識外に大量な薬剤が用いられるようになってきた。薬剤加工された羽毛を使った製品は、健康被害が出る可能性が高く品質クレームが頻発するなどということから国際的な問題となっている。

グルーダウンは、素洗いだけした不潔な羽毛に薬剤を大量に使用し粘着性を持たせて、ファイバー及びホコリ等を付着させた羽毛。この羽毛は、精製処理を行うことなく製品化され、その製品の使用中に剥がれたホコリとともに薬剤やバクテリアやカビ類が人体に取り込まれてしまう可能性がある。

またグルーダウンは、現在の物性的な品質試験をすり抜けられるように加工されています。その製品の洗浄後、汚れやアカ、ホコリに大量のバクテリアやカビ類が発生して強い悪臭を放ったり、元々かさ高が低い製品がさらにかさ高が低くなるなどの問題も報告されている。

安全性の高い薬剤を適量使用した場合は、問題ないのですが、許容量の数倍以上の薬剤を用いたため、その薬剤がホコリと大量に吸着した羽毛や強力な薬剤で、バクテリアやカビ類も生存できない様な羽毛は、非常に危険。羽毛よりも、はるかに薬剤の吸着力が高い微細なホコリがガス状に広がっていく際に、肺から直接人体に取り込まれるため健康被害が出る可能性がある。

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先生から教わったこと

お亡くなりになられた清水先生から「洗浄度の数値が高くても水に溶けないホコリのついたダウンがあるから注意するように」と言う話をお聞きした。その記憶が蘇った感があります。

グルーダウンにつきましては、6月3日のIDFB技術委員会にて「Fiti/T・R・I」からのプレゼンがありその内容も含めて日本国内での対応策がまとまればお書きすることにいたします。

安くても危険なものはNG

羽毛布団に限らず地球の自然環境をはじめ人体に対しても負荷がかからない「安全」な製品については対価・コストがかかるという事を私たちは再認識する必要があります。

判断しにくい事ではありますが、一般消費の皆様にとっても、またあえて言うなら販売店の方々にとっても、通常取引価格よりも安く手に入るものは、ここしばらく品質に関して十分注意をしていただく必要があります。

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グルーダウン

羽毛最前線のプロの自信と本音

今回タリン/エストニアでのIDFBの総会期間中、アニメックス/ポーラン、FBZ/ハンガリー、ピーターコール/ドイツをはじめ各国のメーカートップまた担当者とのミーティングを行いました。

総会に同席させていただいた日本を代表する商社のM氏やN氏のお話も同じでしたので下にお書きします。

「グルーダウンは、現段階で品質検査をすり抜ける事は出来ても、私たちプロが実際に見て触れれば判る。」という皆さん自信に満ちたコメントでした。また付け加えて「信頼関係を損なうような、危険な羽毛は取り扱わないから安心してください。」とのコメント。

世界の羽毛業界をリードしているプロとしては、当然のコメント内容と言えます。ご安心ください京都「眠むの木」の羽毛布団は、前述の各国トップ企業から第三国を経由せず直接取引の羽毛のみを充填した安心安全の羽毛布団です

また日本国内で真面目に羽毛布団つくりに取り組んでおられるメーカー様の適正な価格で販売されている羽毛布団は、まず間違いは無い製品だと思います。

繰り返し宣言いたします。京都「眠むの木」は責任をもってお客様に安心安全の羽毛布団・羽毛製品を提供する事をお約束いたします

2018年9月25日・IDFLからグルーダウンについてメールを受信/要約をお書きします

近年、グルーダウンは羽毛製品において深刻な問題となっている。羽毛アウトウエアおよび寝具製品の需要の高まりに応じて、羽毛価格の高騰と供給を高める為にグルーダウン等の問題が発生している。

グルーダウンとは

天然羽毛は、低重量で、柔らかく、保温性に優れ、高いロフト性を持つ、寝具およびアウトウエアに適した原料です。羽毛製品でダウンクラスター値(ダウンボール)が高い程インシュレーション値(断熱性/ある意味保温性にもつながる)が高くなる。

グルーダウンは、ファイバー、ダストやその他の残留物に接着処理を施しダウンクラスターに結合させる技術です。接着剤やファイバーがダウンクラスターの重量を増やし、その結果、人工的にダウンクラスター率が増加され、バルク原料価格(原毛取引価格)を引き上げている。

グルーダウンの問題点

1.加工処理の使用がバイヤーに開示されていない場合、多くのバイヤーより、人工的に原料品質のねつ造を施した不正行為とみなされる。

2.接着処理効果が破壊し、散逸すると、様々なファイバー及び残留物がダウンクラスターから分離し、ダウンクラスターの重量が減少し、製品から出るダストや残留及びファイバーが増加する。

3.ファイバーやダストが放出されると、インシュレーション値も減少し、吹き出し問題が増加し、ダウト、残留物及び化学物質による健康上の問題が増加する原因となる。ダウンクラスター率が減少すると、製品組成表示誤りとなりうる。

グルーダウンの識別

従来、グルーダウンの識別が難しく、殆どの場合、遅すぎる段階で認識されていた。例えば、多くの小売業者や消費者がグルーダウンに起因する(ダストや過剰な吹出し等)様々な問題に気付くのは、製品の出荷または購入の数か月後、加工処理効果が薄れる時である。

今日では、新たな検査方法により、製品の製造縫製や小売り業者への出荷前に、グルーダウンの識別が可能である。

グルーダウンによる消費者の満足度への影響

加工処理が破壊されると、消費者は、かさ高の減少、ダストや臭気問題による製品性能の低下を実感する。消費者は、この場合、羽毛製品全体に対する不満を抱き、羽毛業界への大きな打撃となりうる。

グルーダウンを避ける方法(IDFLで薦める、バイヤーがグルーダウンを防ぐ為の手順)

◆羽毛製品におけるグルーダウン使用を禁止する旨を全ての仕様及びPOへ記載する。

◆必要検査要件にグルーダウンのスクリーニングを追加する

◆グルーダウンの疑いがある羽毛原料を試験機関へ送付し検査する

次回に続く

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羽毛布団の基本から選び方まで

羽毛布団について基礎知識から選び方まで豆知識などを交えつつ、わかりやすく説明しております。 羽毛布団に対する疑問・不安、羽毛布団の購入を考えている方へ是非一度、ご覧頂くことをお奨めします。プロが紹介する羽毛布団の選び方をご参照ください。